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足袋の日の由来
10月8日は「足袋の日」です。これは日本足袋工業懇談会が1988年に制定した記念日で、着物を着る機会が増える秋の季節に合わせ、さらに「八」という数字の末広がりの縁起を重ねたものです。普段は意識されにくい足袋ですが、日本の伝統文化を足元から支えてきた重要な存在です。
足袋とは何か
足袋は、和装に合わせて履く白い布製の履物で、親指と他の指を分ける「こはぜ」が特徴です。草履や下駄を履く際に必須であり、武士や町人、庶民にいたるまで幅広く用いられてきました。清潔感を象徴する白足袋は、今でも茶道や能楽、結婚式などの晴れの場で欠かせません。
足袋の歴史
足袋の起源は平安時代にまでさかのぼるとされ、当初は皮革で作られていました。室町時代に布製のものが普及し、江戸時代には庶民の生活に浸透。明治以降は西洋靴の普及とともに需要が減ったものの、和装文化の中で生き続けています。特に奈良県の一部地域では、今でも伝統的な製法で足袋が作られています。
現代における足袋
近年は「地下足袋」や「カラー足袋」など、機能性やファッション性を取り入れた新しい足袋も登場しています。また、和装を日常に取り入れる人や、祭り・舞踊での利用など、足袋の需要は細々と続いています。特に着物人気の復活や外国人観光客の和文化体験に伴い、足袋の存在が改めて注目されています。
まとめ
足袋の日は、和装文化を思い出し、その伝統を未来へつなげるための大切な記念日です。足袋という小さな布製の履物が、何百年にもわたって日本人の暮らしと美意識を支えてきたことを、改めて振り返る日ともいえるでしょう。
和装を楽しむとき、足袋にもぜひ目を向けてみませんか?

