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日本初の「時を知らせる」出来事にちなむ日
6月10日は「時の記念日」です。この記念日は、日本で初めて人々に”時”を知らせる制度が導入されたとされる日、つまり671年に天智天皇が近江大津宮で水時計(漏刻)を使って時を知らせたことに由来しています。1920年、東京天文台(現在の国立天文台)と生活改善同盟会が「時間の大切さを理解し、守る心を育てよう」と制定しました。
時間を守る意識が文化を育む
時の記念日が生まれた背景には、明治以降急速に西洋化・近代化した日本社会の中で、時間管理や生活習慣の見直しが求められたことがあります。産業の発展により、列車や工場、学校などで「時間を守る」ことが社会的にも重要になってきました。この日には、全国の学校で時間の大切さを学ぶ行事が行われることもあり、時間を守ることが個人の信用や社会の秩序を支える要素であるという意識を育てる役割を担っています。
デジタル時代だからこそ再認識したい「時」
現代ではスマートフォンやスマートウォッチによって、いつでもどこでも正確な時間を知ることができます。しかし、それと同時に「時間の流れを意識しない」生活にもなりがちです。時の記念日は、私たちに「時間をどう使うか」「どう生きるか」を問い直す良い機会とも言えるでしょう。忙しい日々の中でも、ふと立ち止まり、時計の針の動きに耳を澄ませてみてはいかがでしょうか。
時の記念日を通じて、今この瞬間を大切にする気持ちを持ち続けたいものです。
