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春一番とは何か
春一番とは、立春から春分までの間に、その年に初めて吹く強い南寄りの風のことを指します。気温が上がり、冬の寒さが一気にゆるむ一方で、突風や高波を伴うこともあるため、気象情報では注意喚起とセットで語られる存在です。日本の四季の中でも「春の入口」を実感させる現象として、多くの人に親しまれています。
名付けられたのは1963年
「春一番」という言葉が広く知られるようになったきっかけは、1963年2月15日、朝日新聞の紙面で使われたことでした。もともとは長崎県の漁師たちの間で使われていた言葉で、春先に吹く強風による海難事故への警戒を意味していました。それが新聞を通じて全国に広まり、やがて気象用語として定着していったのです。
春の希望と注意を運ぶ風
春一番が吹くと、梅の開花が進み、街には春物の装いが増え始めます。その一方で、突風による転倒や交通への影響、花粉の大量飛散など、生活面での注意点も少なくありません。希望と同時に備えも促す――それが春一番の持つ二面性と言えるでしょう。
言葉が季節感をつくる
自然現象に名前が付くことで、私たちは季節をより具体的に感じ取れるようになります。「春一番」というやわらかく印象的な言葉は、単なる気象データ以上の情緒を私たちに与えてくれます。2月15日は、そんな日本語の豊かさと、春を待つ人々の感性に思いを巡らせるのにぴったりの日です。

