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宝くじの日とは
毎年9月2日は「宝くじの日」です。これは「く(9)じ(2)」という語呂合わせにちなんで、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)が制定しました。主な目的は、換金されずに時効を迎えてしまう宝くじを減らすこと。毎年この日には「宝くじの日 お楽しみ抽せん」として、引き換え忘れた宝くじにセカンドチャンスが与えられます。
日本における宝くじのはじまり
宝くじのルーツをたどると、江戸時代の「富くじ」に行き着きます。当時、庶民の娯楽や寺社の修繕費用を賄う手段として、「○○寺の富くじ」と呼ばれるくじ引きが盛んに行われました。例えば浅草寺や成田山など有名な寺社では、木札や番号札を用いて抽選が行われ、多くの人々が夢と希望を託しました。しかし、享保年間(18世紀)には賭博性が強いとの理由で一時禁止された歴史もあります。それでも庶民の人気は根強く、時代ごとに形を変えながら生き残ってきました。
現代の宝くじへ
第二次世界大戦後、復興財源を確保する目的で1945年に「政府第1回宝くじ」が発売され、現代の宝くじの形が整いました。それ以来、売上の一部は公共事業や福祉に充てられ、社会貢献の仕組みも持ち合わせています。単なるギャンブルではなく、「夢を買う」と同時に社会に還元される点が現代宝くじの特色といえるでしょう。
まとめ
「宝くじの日」は、ただ当選を願うだけの日ではなく、忘れられがちな“宝くじ文化”の歩みに思いを馳せる日でもあります。江戸の富くじから続く庶民の夢と希望の歴史に触れることで、当選番号を確認するだけでなく、その背景にある文化や社会とのつながりを感じ取ることができるのではないでしょうか。
