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明治時代、日本初の特許が誕生
1885年8月14日、日本で初めての「専売特許」が交付されました。これが「専売特許の日」と呼ばれるゆえんです。この制度は、発明を行った人の権利を国が保護し、一定期間その独占使用を認めることで、技術革新を促進しようという目的で導入されました。
当時の日本は、明治維新後の近代化を急速に進めており、西洋技術を取り入れながらも、自国の産業発展のために知的財産の保護が不可欠とされていました。
初の特許は「錆止め塗料」
日本で最初に認められた特許は、堀田瑞松という発明家による「錆止め塗料」でした。この塗料は、船舶などの鉄製品の腐食を防ぐためのもので、当時の技術環境では画期的な発明とされました。専売特許の交付によって、堀田氏はその製品の独占的な製造・販売権を手にし、大きな成功を収めました。
現代につながる知的財産の基礎
この日をきっかけに、日本では特許制度が本格的に整備され、今日に至るまで多くの発明家や企業が知的財産を活用して発展を遂げてきました。今やAI、ロボット、バイオテクノロジーなど、あらゆる分野での革新を支えるのが特許制度です。
「専売特許の日」は、そうした技術とアイデアを大切にし、未来の可能性を広げる知財文化の出発点を思い出す日といえるでしょう。
