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コンピュータ操作を一変させた発明
1968年12月9日、カリフォルニア州サンフランシスコで行われたコンピュータ史上伝説のデモンストレーション「The Mother of All Demos(すべてのデモの母)」において、ダグラス・エンゲルバート博士が世界初のコンピュータマウスを披露しました。この日が、今日の「マウスの誕生日」とされています。
当時のコンピュータは、キーボードを通じてコマンドを入力しなければ操作できないものでした。エンゲルバート博士は「人とコンピュータをより自然に結びつける」ことを目指し、手で動かして画面上のカーソルを操作するという新しい概念を発表したのです。
「The Demo」が示した未来
エンゲルバート博士のデモでは、マウスだけでなく、ウィンドウ表示、ハイパーテキスト、ビデオ会議など、当時としては夢のような技術が多数紹介されました。これらはすべて、現代のパソコンやインターネットの礎となっています。
マウスはその後、AppleやMicrosoftによって一般ユーザー向けの製品に採用され、操作の標準インターフェースとして広く普及しました。今日では、ワイヤレス化や高精度センサーの進化を経て、ゲーミングやデザインなどの分野でも欠かせない存在になっています。
「手のひらサイズの革命」を思い出す日
12月9日は、見た目は小さくても世界を大きく変えた「手のひらの発明」を振り返る日。
私たちが何気なく使っているマウスの背後には、「人がコンピュータと協調して考える未来」を信じた研究者たちの情熱があります。
この日、ぜひ自分のマウスにそっと感謝してみてください。

