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明治の夜明けとともに生まれた「議会」という仕組み
1890年（明治23年）11月29日、日本で初めて帝国議会が開かれました。これを記念して制定されたのが「議会開設記念日」です。
この日、日本はようやく「国民の代表が政治に参加する」という近代的な議会制度を持つ国家となりました。それまでの政治は、明治政府による上からの統治が中心でしたが、議会の開設により、国民の声が政治に反映される道が開かれたのです。
初めての帝国議会とその意義
帝国議会は、明治天皇が発布した「大日本帝国憲法」に基づいて開設されました。議会は二院制で、貴族院と衆議院によって構成され、国民が選んだ議員が政府に意見を述べることができるようになりました。
とはいえ、当時の選挙権は「25歳以上の男子で、直接国税を15円以上納めている者」に限られており、全人口のわずか1％ほど。完全な民主主義とは言えませんでしたが、それでも「国民が政治に参加する」という意識の芽生えは、のちの日本の民主化への大きな一歩となりました。
現代に生きる議会制民主主義
現在の日本では、国会が国権の最高機関とされています。選挙権も18歳以上のすべての国民に与えられ、私たち一人ひとりが政治に参加することができます。
議会開設記念日は、そうした「当たり前」に思える民主主義の原点を思い返す日でもあります。
今の社会を築いた人々の努力と、議会政治の始まりに込められた理想を、改めてかみしめたい日ですね。
